お金で買えない感動!

一年に一度の「いのちの落語独演会」がいよいよ一週間後に迫ってきた。
夫が生きるはずのないと言われたがんに出会って5年経った2001年に、
二つ目のいのちをいただいた恩返しにと開いた落語会が始まりだ。

今年が16回目16年になる。毎回250名をご招待する。初回から延べ
5300人の方をお招きしてきた。参加できるのは、がん仲間とその家族だけ。
がんのつらさや苦しさを当事者として実感している人に限定している。
スポンサーもつけず、夫と二人で手弁当で運営してきた。今では趣旨に賛同して
いただいた大勢のスタッフの方も支えてくださっている。

長く続いているのは、終了後のロビーで皆さんから「ありがとう、来て良かった。
来年もきっと来ます」と、涙でくしゃくしゃになった笑顔を残していかれる姿を
見てこちらもやって良かったと思えるからだ。

抗がん剤治療の日程を調整して足を運んでくれる人。台風直撃の中を名古屋から
新幹線に乗ってたどり着いた人。病院から外出許可をもらって終わったらまた
病院へ帰る人。皆さんが「笑って生きる希望と勇気を見つけるんだ」とこの
独演会を何より大事な自分の生きがいにしてくれている。そうした人達の思いが
伝わるからこそ、お手伝いしてくれるスタッフも長い間引き続き集まってくれる
のだと思う。

独演会が終わり、家に帰って「あなたの声」を読むのも楽しみだ。ほとんどの人が
このシートに書いて残してくれる。病歴を丁寧に裏までびっしり書いてあったり、
演目の感想や提案、退院してからの目標や仕事のことなど様々だ。

気取りもなくその場で感じた思いを素直な文章で綴ってあり、本人や家族の
気持ちがダイレクトに伝わってくる。そしてどれも「ありがとう」と書かれ
ている。この言葉は人を幸せにする。
今年も夫と二人で「ありがとう」の気持ちを込めて皆さんをお迎えする。

%e6%b1%9f%e6%88%b8%e8%b3%87%e6%96%99%e9%a4%a8

 

 

9月18日今年もここ東京・深川で
「いのちの落語独演会」が開催される。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です