季語から学んだ細やかな配慮

俳句は季語が入ることが前提条件。季語である「冬の霞」「冬の霧」「冬の靄」は
それぞれニュアンスが違っている。日本人の細やかな感性が季語に現れている。

仕事も同じである。先日、細やかな配慮が必要だと実感した例。
公正証書遺言が作成されていると、遺言者がお亡くなりになったとき、
銀行口座の名義人変更に際しては、①公正証書遺言と②遺言者の死亡の
記載のある戸籍謄本があればよい、というのが一般的である。

念のためと思い、遺言書に記載のある複数の銀行に確認してみたら、
その対応がまちまちであった。上記①②でOKの銀行が多かったが、
ある銀行は扱いが厳格で、それだけでは足りず、相続人が誰かを確認
するために遺言者の出生から死亡までの戸籍謄本が必要という銀行も
あった。

取り寄せた戸籍謄本はその扱いに期間制限がない。だから、遺言の
時に使用した戸籍謄本は、記載事項に変更がなければいつまでも
使えるのである。改正原戸籍や除籍謄本など複数の戸籍謄本を
取り直すのは、時間も費用もかかり大変な作業である。

「この戸籍謄本一式は再度使えますから大切に保管しておいてくださいね」と、
前述の内容をお客様にお話しできたのは、ちょっとした気遣いであるが、
自らの業務に対する誇りでもある。

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冬凪や明かり消えゆく観覧車

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