転換期にあるがん治療

最近、オプジーボが話題になっている。がん家族の会「そよごの会」の集まりでも
話題にのぼる。今までの抗がん剤は増殖する細胞を正常な細胞とがん細胞の区別なく
攻撃する。

これに対してオプジーボは免疫細胞にだけ働きかけるもので、患者の負担が少ない。
がん細胞は免疫細胞のRD-1にくっつく。免疫細胞はRD-1が使えないと攻撃ができない。
オプジーボはがん細胞がRD-1にくっつくのを防ぐので、免疫細胞はじゃまされること
なくがん細胞を攻撃できるのである。

プレシジョン・メディシンを紹介するテレビ番組があった。
従来は臓器別に抗がん剤が使われてきた。これだと使ってみないと効果がわからない。
効果がないのに副作用はでる。患者の負担は大きい。
これに対してプレシジョン・メディシンはがん細胞を取り出して、がん細胞の
異常タンパク質をつきとめる。この異常タンパク質に対して分子標的薬(タイプの
異なる異常タンパク質を抑えるもの)を投与するのである。

肺がんの人の異常タンパク質が甲状腺がんと同じなら甲状腺がんの薬を投与する。
治療の有効性が予測しやすいし、副作用が少ない。
欠点としては検査で遺伝子異常の特定ができない場合がある。まだ有効な薬が
開発されていないこともある。

前述のオプジーボも欠点がある。1年間3500万円が半額になるといっても1750万円で
それでも高額である。副作用として糖尿病や「重症筋無力症」などがあるし、
オプジーボが効かないがんもある。

両者とも発想が従来と異なる。今までの考え方にとらわれることなく正面から
向き合う必要がある。ただ、患者と家族は免疫力を高めるために、食べ物、運動、
ストレス解消など自分なりにやってきたことはこれからも大切にしたい。
「笑いは最高の抗がん剤」も有効である。

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